第三エロチカ「新宿八犬伝」

2016.06.30 23:48|イデンシ
どもです、くぼりょです。
少し前のことですが、舞台「毛皮のマリー」を観てきました。

さすがの三輪明宏さん。
やはりのテラヤマシバイ。
裸祭的なシーンには吃驚しましたが
観に行ってよかったと思いました。

なんちゅうか…エンゲキでした

そこで思い出したので書き記すイデンシはシバイ、あるいはエンゲキ。
(少々意味合いは違うのですが、ここは同じくくりで進めておきます)

私のエンゲキ好き、始まりは
第三エロチカという劇団の舞台「新宿八犬伝」でした。

それまで、つまり実家にいたころは某大手有名劇団くらいしか知らなかったし
なんかこう勝手に、「名作」とか「古典」とかでないといけないもの、
友情愛情努力苦悩葛藤大団円的なものと思いこんでいて
すごいけれどちょっと縁遠いかなあと思っていた訳です。

それがふと、大学に入ってから
「都会ならではのものが見たい!」という衝動にかられて観はじめたのが「演劇」でした。
きっかけは多分、どこかの劇団公演のチラシのデザインかタイトルを見て面白そうと思ったのでしょう。
どんなものだったのか、残念ながら覚えていませんが。

ただ、そうやって見始めた演劇はいろんなものがあって
私にとっての当たり外れがあって
探して、選んで、見極める楽しさに嵌りました。
なにしろ再現性のほぼないジャンルですから
(たとえ同じ役者・スタッフでも日時や場所が変わると全く別のものや出来栄えになったりします)
何気なく観に行ったものが面白かったら、そしてそれを他の人が知らなかったら
なんだかとても得難いものを手に入れたような気分になったのです。

あれですね、「私だけが知っている!」的な優越感。
そんな中で見つけたのが「新宿八犬伝」でした。

イナカモノとって憧れてやまない「新宿」という場所をタイトルに使用、
しかも察するに「南総里見八犬伝」をモチーフにしている…
これはきっと面白いんじゃないかとアタリをつけて
ほとんど予備知識なしに観に行ったのです。

で。
エンゲキ初心者は吃驚したのです。

昔のことなのであまり筋立てや結末なども覚えていないのですが
今まで観てきた「安心・安全」なわかりやすいものではなく
ただただ役者の存在感に圧倒され
物語と言葉の力強さににねじ伏せられ
なんだかわからないけれど「これは私に必要なものだ!」と認定。
エンゲキというものに全幅の信頼を置いてしまったのです。

安心できないのに「全幅の信頼」。
矛盾していますが、だからこそ腑に落ちるというか。

その時の自分に足りなかったものをそこに見出したのかもしれないし
ほんとうはずっと探していた何かがそこにあったのかもしれないし
明確な理由はいまでもわかりませんがそれでも。

出会うべくして出会ったのが「新宿八犬伝」だったと思うのです。

小説や映画もタイミングが合わなければ
好きになれない作品やジャンルになるんでしょうけれど
(昔苦手だった小説が、読みかえすと面白く感じたとか、
昔はその良さがわからなかった映画を改めて観てみると
実はやっぱりすごいものだったと気付いたことってありませんか?)
シバイと自分のタイミングがうまく合うと何より素敵なものに思えるのです。
まあ、私にとっては、ですけれど。

そこに、そのひとが、そのひとたちがいる
いま、そこで、動いて、止まって、喋って、黙り込んでいる、それだけのはずなのに。
エンゲキは出会ってしまうと、私を外から中から「えいやっ」と力づくで動かすもの、
自覚して、知覚して、許容して、叱咤して、休息させて、変化させて、揺るがないものにしてくれる気がします。

なんだかうまく書き表わせないので、今回はこのあたりで。
もう少しうまく伝えたいと思いつつままならず




ちなみに。
「第三舞台」も大好きです。
今まで観たエンゲキの中でどれがすき?と聞かれたら
きっと迷わず最初の方に「第三舞台」の「トランス」と答える気がします。
役者はなにもかも試されている気がするし、
物語はシンプルなのにいろんなことを含んでいると思うから。

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赤い鳥ひとり

2016.04.21 23:54|イデンシ
どもです、くぼりょです。

久し振りのイデンシはオト。
ラジオイデンシです。

昔からよく本を読んでいるほうでした。
学校でも家でも出かけた先でも。
けれど、部屋ではラジオも聴いていました。
夜中、何かと同時並行の「ながら聴き」でしたが
それでも、本にはない魅力があってラジオもすきでした。

とくにラジオドラマがすきでよく聴いていましたが、
そのなかに「FMシアター」というラジオドラマ番組がありました。
どれも毎回楽しみに聴いていたように思いますが
中でも印象に残っていたものがありました。

「赤い鳥ひとり」

先日、本棚の掃除をしていたら
昔のスケッチブックやメモ帳が出てきて
そのタイトルと登場人物の独白を書き留めていました。

そういえば昔こんな話を聴いたなあ。
すごく共感して聴いていた気がする。
とても切なくて苦しくて
どんな話だったかはちゃんと覚えていないけれど
でも、忘れたくないドラマだとその時思ったんだよなあ。

ということで何気なくネット検索してみたら
他にも印象に残った方かいらしたのか、
いくつかヒットしました。

話は、うそつきの女の子の独白で進みます。
思春期の痛々しさが呟かれていて、音楽がそれに添うように切なくて
きっと当時の私にはなにかが強く刻まれたのだと思い出しました。
今の私は大人の視点が入りこんでいるので単純に「面白い!」とは言えませんが
それでもあの当時のことや感情を思い出しました。
私を作ってきた昔のいろんなことを。

そもそもイデンシバナシを書こうと思ったきっかけは、この「赤い鳥ひとり」なのです。

一番初めにブログを書こうと思った時、
何を書けばよいのか、ずいぶん悩んだのですが
私のことを知ってもらうのには、自分の由来を書くのが良いんじゃないかと思いました。

私が何を好きだったか、
どれを選んでどう考えて、
どんなことを考えてきたのか

そういうことを書いていけば
私がどういうイキモノなのか知ってもらえるじゃないかと。

そこでまず思い出したのが
昔好きだったであろう、この「赤い鳥ひとり」でした。

ならば私のイデンシに組み込まれているであろうものを
ポツリポツリと書いていこう。
私のすきだったもの、私のすきなもの、それらを書いていこう。
いろんなこと全部を頻繁に書くことはできないだろうけれど
それでも出来ることを少しずつやっていれば
私のことを知ってくれる人、思い出してくれる人がいるかもしれない。

そう思ったのです。
だから細々とここに書き連ねていきます。

不束者ですが、どうかこれからもよろしくお付き合いください。









それにしても驚いたのが
「赤い鳥ひとり」出演者の中に、先日の朗読「袈裟と盛遠」に出演した
榊原忠美さんがいたのでした。
まさかこんなところでお見かけするとは。

ひとはどこかで繋がるのでしょうか。
ならば、とても嬉しい邂逅です。

時代劇

2015.07.10 01:16|イデンシ
どもです、くぼりょです。

少し前のこと。
不意に「服部半蔵 影の軍団」のエンディングテーマが頭の中に流れてきました。
映像を見ていた訳でもなく、本当に不意に頭の中に流れてきたのです。
そこで改めて思い出しました。

時代劇のドラマがすきです。
詳しくは語れないけれどすきなのです。

時代劇からいろんなことを学んだ気がします。
「必殺仕事人」では何かを得るなら対価が必要である、とか
ささやかな幸せが一番大切なんじゃないか、とか
影があるからこそ映える光の美とか
「影の軍団」ではままならないこともあるけど
何気ない毎日をきちんと暮らしていける人が尊いとか、
殺陣の本当の美しさやその理由とか。
「水戸黄門」では型の必要性を説かれた気がするし、
「大江戸捜査網」では口上の美しさと秘めた情熱を味わえたし、
「御家人斬九郎」では芸の素地教養を垣間見、
ちゃんと歳を経た大人の男女の機微に触れられた気がするし。

ほかにも
「半七捕物帳」や「三匹が斬る」や「暴れん坊将軍」
それにそれに…ああっ書ききれない!!
どれも大好きで、今でも再放送されていると
ついつい観てしまいます。

そんな訳で。
時代劇は私のイデンシに深く刻み込まれていると思うのです。

何かと世知辛い、ままならない、
それでもちゃんと自分と自分のすきなひとを大切にしていきたい、
自分がちゃんと世間に折り合いをつけていきたいと思えたのは、
時代劇のおかげたと思うのです。

「ここを折り曲げたらその場は収まるはず」のモノコトを
うまくやり過ごせないのも…

「誰もが小さな人生を歯を食いしばって生きている」とは
さだまさしさんの小説「ラストレター」にあった言葉ですが、
時代劇の中の町人や村人、武家の人たちも
地道に慎ましく生きているように見えます。
時に愉快に、時に勇ましくも見えますが
ままならぬ日々を、それぞれの人生を一生懸命生きている。
それは私にも勇気をくれるのです。

平成生まれの人は時代劇を観たことない人がいる
と、先日聞いたのですが…もったいない!
時代劇はいろいろ学べると思うのです。
まあ、私は好きだから観ているのですが

あなたは好きな時代劇、ありますか?

狼の涙

2014.12.05 02:26|イデンシ
どもです、くぼりょです。
人に貸したはずのDVDを誰に貸したのか忘れてしまい、難儀しています。

自分が読んだり観たりして面白かった本やDVDを
お勧めしたい人にどんどん貸してしまうのですが
誰に貸したかをころっと忘れてしまうので、
いざ自分が読んだり観たくなった時にとても困ります。

本は諦めて新しく買い直して読むこともありますが、
(そして大抵新しく買い直してから返ってくる…
DVDは「それじゃあもう一枚…」と気軽に買い直すことが出来ず、
心当たりはだいたい尋ねてみたのですがまだわかりません。

自分の記憶力が頼りですが
それが一番頼りにならないと知っているので厄介です。
あああ…難儀だあ

さてさて。
久し振りのイデンシシリーズですが、ちょっと番外編。
イデンシ、というほど強く刻まれている訳ではない(と思う)のですが
深く記憶に残っている小説の一場面があります。

本のタイトルも覚えていないのですが、
確か、平井和正の「ウルフガイ」シリーズのどれかだったと思います。

主人公は少年でしたが、彼の周りにはいろんなタイプの女の子がいて
その中にポッチャリした、あまり垢抜けない子がひとりいました。

その子がある日、あることをきっかけにボロボロ泣くんです。
泣いて泣いてとにかく泣き続けて、
そしたらその日を境に、すらっとした、明るくて可愛い女の子になった…
そんな場面があったように記憶しています。

といっても15年以上昔に読んだ話なので
私の脳内で変質、改変されているのかもしれませんが。
でも、それを読んだとき、
「泣くって必要なことかもしれない」と思ったのです。
今で言うところの「デトックス」のようなものでしょうか。

このご時世、
泣くことを許される立場や環境は少ないのかもしれませんが、
時にはたくさんたくさん泣いて、
身体の中に溜めてしまっていた感情の澱を全部出し切って
そうやって心と身体のメンテナンスをするべきなんじゃないか。
そうしたら彼女のようにすっきりスリムになって明るくなれるかもしれないし!!

…さすがにそんなわかりやすく効果が出ないか

「泣く」って時には必要だと思うし
「泣ける」っていいことだと思います。
本当に辛かったり苦しい時って泣けないこともありますが。



あなたは素直に泣けますか?
あなたが泣ける場所はありますか?


イデンシマンガ(5)

2014.07.27 21:54|イデンシ
どもです、くぼりょです。
 
ちょっと久し振りのイデンシマンガ、
今回はわかつきめぐみ「So What?」です。
 
とてもシンプルな線で日常をそっと描いてくれる
わかつきめぐみ作品はじわじわと私のイデンシに入り込みました。
 
ドラマッティックな展開があるわけでも
(時々SFチックやファンタジーではあるものの、
それはあまり重要ではなく)
大きな起承転結をみせるのでもなく
ただ、主人公とその周りのひとたち
(時に人間や動物以外のイキモノだったりします)との日常が
あたたかく優しく描かれます。

言葉で書かれていなくても
登場人物が口にしなくても
彼女ら彼らが誰かを想い
誰かを思い遣っているのが
読んでいてとてもよく伝わってきました。

嬉しい時は一緒に
哀しい時も寄り添うように
 
ひとをおもいやる、ということを知ることができた作品です。
 
ほかにも
わりと賑々しい「月は東に日は西に」や
どこか懐かしい感じのする「黄昏時鼎談」も好きです。
それ以外の作品も勿論。

ではなぜ「So What?」を選んだのかと言うと、
主人公の暮里阿梨ってすごいなあ…と今でも思えるからです。
彼女はとても頭の良い高校生なのですが
それはなぜかというと、
「気になることはとにかく調べていったら知識が増えた」
ということらしいのです。

ひとつ調べたことからまた気になることができて調べる、
そうするとまた新しく気になることが出来たから調べて、
さらにまたそこから別のことが気になって調べて…

「勉強しないといけないから」でなく
「誰かに言われたから」でもなく
「自分が知りたいと思うから知っていく」ということ。

本当の勉強ってこういうことなんじゃないかな。
そう思ったのです。

なかなか実践できていませんが
こうありたい、と思えたのです。
 


ちなみに。
ウィキペディアを見たら
「(前略)寺田寅彦、夏目漱石、内田百閒などの
文学者の影響も受けている。
音楽ユニット「ムーンライダーズ」「メトロファルス」「ZABADAK」などのファンとしても知られる。」
と書いてありました。

う~ん、さもありなん

そうそう。
ムーンライダースとZABADAKはこの方のおかげで知り、
私も大好きな音楽になりました
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プロフィール

窪田涼子(くぼたりょうこ)

Author:窪田涼子(くぼたりょうこ)
ナレーター・司会などをしています。
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どうぞよろしくお願いいたします。

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